「教育」は外国人が小学校、中学校、高校などの教育機関で語学指導などの教育活動を行う場合に付与される在留資格です。大学等で研究を行う場合の「教授」とは区別されます。
教育ビザの対象となる教育機関
教育ビザは教育機関が法令で定められており、その範囲内で授業提供を行う者が対象です。代表的な対象機関を整理します。
小学校・中学校・高校
語学教師(ALT等)が生徒へ授業を行う場面が多く、日常の授業補助や語学指導などが教育ビザの典型例です。特に中高では外国語教育の需要が高い傾向があります。
中等教育学校・特別支援学校
多様な教育領域が存在し、外国語指導や国際理解教育を行う場合などに教育ビザが適用されます。
公立学校・私立学校
公立・私立を問わず対象となり、自治体が雇用するALTや学校法人採用の語学教師など広い採用形態が存在します。
※大学・高専・大学研究機関は教授ビザが適用されるため区別が必要です。
教育ビザで認められる活動内容
教育ビザでは教育目的の活動に従事する必要があり、語学指導・授業補助・教材作成など教育現場を支える活動が中心です。
外国語指導
英語を中心に、生徒へ外国語を教える活動が最も多いケースです。日本語教育を担当する外国人講師も対象となる場合があります。
授業補助・教材作成
主担任の補助や教材準備、語学教育用の資料作成など、授業を支援する活動も教育ビザの対象に含まれます。
国際理解教育
国際交流や異文化理解授業など、母国の文化を紹介する活動が教育ビザで認められるケースも存在します。
教育ビザ取得に必要な要件
教育ビザは高度専門職ではありませんが、教育活動に適した能力や契約条件が求められます。主な要件は以下のとおりです。
本人側の要件
教育活動を行うための学歴や語学力が求められます。大学卒業が原則とされることが多く、英語講師の場合は英語圏出身であることが優先されるケースがあります。
教育機関側の要件
雇用する教育機関が正規の学校であり、教育ビザの対象機関である必要があります。また給与や契約内容が明確で、日本人と同等水準であることが必要です。
活動内容の要件
授業計画・担当科目・補助内容などが教育に関連している必要があります。単なる事務作業のみの場合は技人国など他の在留資格を検討します。
申請手続きの流れ
教育ビザは入国前に在留資格認定証明書(COE)を取得することが一般的です。申請の流れは次のとおりです。
採用決定
教育機関が外国人講師を採用し、担当業務や契約内容を決定します。雇用形態が不明確な場合は審査が厳しくなることがあります。
在留資格認定証明書(COE)申請
学校または代理人が地方出入国在留管理局へ申請します。授業内容や教育目的が確認できる資料の提出が求められます。
査証申請
COEが交付された後、外国人本人が現地の日本大使館・領事館で査証を申請します。査証発給後に渡航が可能となります。
入国・在留カード交付
入国時に在留カードが発行され、教育機関での勤務が正式に可能となります。
審査で重視されるポイント
教育ビザは採用数が多いため、次の点が審査で重視される傾向があります。
教育機関の正当性
教育機関が法令に基づいて設立された機関かどうか、教育目的に適した機関であるかが確認されます。
担当業務の教育性
担当業務が授業・指導・教材作成など教育分野に関連している必要があります。単純事務や雑務は対象外です。
契約条件の明確性
給与・雇用期間・勤務時間などが明記され、教育者として安定した待遇であることが求められます。
不許可になりやすいケース
教育ビザは比較的取得しやすいと言われますが、次のような理由で不許可になることがあります。
担当業務が教育に該当しない
学校事務や清掃など教育以外の業務が中心である場合は不適合と判断される可能性があります。
大学卒業要件を満たさない
教育ビザは大学卒業相当の学歴が重視されるため、学歴が不足していると不許可になるケースがあります。
契約条件の不備
給与水準が明確でない、契約期間が極端に短い、社会保険未加入などは審査で不利となります。
教授ビザとの違い
大学や高等教育機関で研究活動を行う場合は「教授ビザ」、学校教育の現場で語学指導などを行う場合は「教育ビザ」が適切です。誤った申請区分は不許可につながります。
まとめ
外国人が教育の在留資格を取得するには、対象となる教育機関で教育活動を行うこと、大学卒業など学歴要件を満たすこと、雇用契約や業務内容の明確性が求められます。教育性の有無が審査では特に重要です。
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