ホテル業務は複数の在留資格にまたがる職種のため、業務内容に応じて適切な在留資格を選ぶ必要があります。単純労働は認められず要件確認が重要です。
ホテル就労に必要な就労ビザの種類
ホテルは接客・事務・管理・技能など役割が多く、職種に応じて選択する在留資格が変わります。特定技能制度の導入により選択肢も増えています。
技術・人文知識・国際業務(通称:技人国)
外国人スタッフがフロント、予約管理、総務、広報、営業、通訳などの業務に従事する際に用いられます。大卒や専門卒などの学歴要件が関係します。
対象業務例
- フロント・コンシェルジュ
- 予約管理・顧客対応
- 海外顧客向けサービス
- 営業・国際広報
要件例:大学卒業(専攻と連動)または実務経験10年以上
特定技能(1号)
宿泊分野は特定技能制度に含まれており、外国人スタッフが客室整備、接客、レストラン業務などを行うことが可能です。試験合格が前提となります。
対象業務例
- チェックイン補助
- 客室整備
- レストランサービス
- 宿泊オペレーション全般
必要要件: - 技能評価試験合格
- 日本語試験合格(N4程度)
技能(調理師等)
ホテル内レストランで外国料理の専門シェフとして働く場合に使用されます。外国料理の実務経験や資格が要件となるケースがあります。
要件例
- 専門料理の実務経験10年以上
- 国家資格のある場合は経験年数緩和もあり
経営・管理
外国人がホテルを運営・管理する立場(支配人等)として就労するケースでは「経営・管理」が利用できます。事業計画の適正性や拠点確保が求められます。
就労ビザで認められる業務と認められない業務
就労ビザは「専門性がある業務」に限定されるため、業務内容の線引きが重要です。誤った業務で運用すると不法就労となる可能性があります。
認められる業務の例
- フロント・コンシェルジュ
- 会議・イベントの企画運営
- 営業・広報・国際対応
- 語学を活かした顧客対応
- マネジメント業務
認められない業務の例(技人国の場合)
- 客室清掃
- 荷物運搬
- ベッドメイキング
- 皿洗い・調理補助
※これらは特定技能で可能なケースあり
就労ビザ取得の要件
就労ビザは業務内容と要件が一致していることが審査上最重要です。企業側の立証資料も求められます。
技人国の要件
- 大学または専門学校卒業(専攻と職務に関連性)
- 学歴がない場合は実務経験10年以上
- 給与が日本人と同等以上であること
特定技能の要件
- 技能試験合格(宿泊分野)
- 日本語試験(N4以上)合格
- 受入企業による支援計画の実行義務
技能(料理)の要件
- 実務経験10年前後
- 特定の外国料理であること
- 料理人本人に固有性があること(代替困難性)
ホテル側に求められる受入体制と企業要件
ホテル側にも入管が重視する受入条件が存在します。特定技能では支援体制が特に重要です。
企業側の要件例
- 適法な事業実態がある
- 社会保険加入
- 外国人の管理体制がある
- 日本人と同等の待遇であること
- 支援計画(特定技能のみ)
必要書類(申請時の例)
申請に必要な書類は在留資格により異なりますが、基本的には企業側・本人側の両方から提出します。
企業側
- 登記事項証明書
- 事業内容説明書
- 雇用契約書
- 給与規程
- 役務説明書(業務内容説明)
- 社会保険加入証明
- 支援計画書(特定技能)
本人側
- パスポート
- 在留カード(国内在住者)
- 卒業証明書
- 成績証明書
- 職務経歴書
- 認定証明書(特定技能試験合格)
審査で重視されるポイント
入管審査では形式よりも実態を重視する傾向があります。特に以下は不許可原因になりやすい部分です。
チェックされるポイント
- 職務内容と在留資格の一致
- 給与水準
- 企業の安定性と継続性
- 外国人管理体制
- 試験合格や学歴の証明
- 虚偽や不明確な業務説明は不許可リスク大
まとめ
外国人がホテルで働くための就労ビザは、職務内容によって資格が大きく分かれる点が重要です。フロントなら技人国、宿泊オペレーションなら特定技能、外国料理のシェフなら技能、管理職なら経営管理といった具合に、正しい資格選定が審査の前提となります。
特に特定技能の導入により選択肢は広がりましたが、企業側に求められる受入体制や書類実務は専門性が高くなっています。ホテル採用で外国人材を検討中の企業様は、制度理解と適切な準備が不可欠です。
当事務所では、初回無料相談を受け付けておりますので、まずはお気軽にお問い合わせください。








