ロシア人を日本で雇用する場合、仕事内容に適した就労系の在留資格を取得する必要があります。代表例として「技術・人文知識・国際業務」「高度専門職」「教授」「教育」「企業内転勤」「経営・管理」などが挙げられ、業務内容・学歴または実務経験・給与水準・企業の事業実体が審査の重要要素となります。企業側は契約書・会社資料を整え入管へ申請します。

 

ロシア人雇用で利用される主な就労系在留資格

国籍による特別な扱いはなく、外国人雇用全体と同様に業務内容に応じて在留資格を選択する仕組みです。ロシア人は語学教育分野や国際ビジネス分野での採用も多く見られます。

 

技術・人文知識・国際業務(技人国)

営業、経理、翻訳、マーケティング、通訳、ITエンジニアなどで最もよく利用される資格です。大学卒または実務経験が必要で単純作業は不可です。

 

高度専門職

高度人材ポイント制を満たす研究者・技術者・管理職などが対象です。永住許可の短縮や家族帯同の緩和などメリットが大きい資格です。

 

教授/教育

大学教員は「教授」、語学学校や専門学校の教員は「教育」を利用します。ロシア語教育や英語教育で採用されるケースがあります。

 

企業内転勤

ロシア法人から日本法人へ駐在員派遣する場合に利用します。雇用関係が海外側に残るのが特徴です。

 

経営・管理

企業経営者や起業家向けの資格で、事務所確保や資金計画などを証明する必要があります。

 

在留資格選定の判断基準

在留資格は国籍ではなく仕事内容を基準に付与されます。そのため、以下の観点が重要です。

 

  • 仕事内容の内容と専門性
  • 学歴(大学卒=基本要件)または職務経験
  • 給与水準(日本人と同等以上)
  • 企業の実体・継続性
  • 雇用形態(転勤 or 直接雇用)
  • 説明資料の整合性

 

業務内容が単純労働と判断されたり給与が低かったりする場合は、不許可リスクが高まります。

 

ロシア人採用の特徴と活躍分野

ロシア人は理工系や航空宇宙分野の教育水準が高く、また語学能力・国際感覚を持つ人材が多いため、以下の分野で採用が見られます。

 

  • ITエンジニア・技術者
  • 国際営業・マーケティング
  • 航空・宇宙関連分野
  • ロシア語・英語教育
  • 観光・ホテル(国際業務要件で採用)

 

日本企業のロシア向け輸出入業務でも需要があります。

 

審査で重視されるポイント

就労ビザ審査では以下が注目されます。

 

  • 職務内容が在留資格に適合しているか
  • 大学卒業証明または実務経験を証明できるか
  • 給与が日本人と同等以上であるか
  • 会社に事業実体と継続性があるか
  • 説明資料に矛盾がないか

 

教育・IT・貿易などの国際業務は適合しやすい傾向にあります。

 

申請の流れ(ロシア在住者を招聘する場合)

海外から呼ぶ場合、企業側が在留資格認定証明書(COE)を申請します。

 

  • 採用決定・職務内容確認 在留資格要件と仕事内容の整合確認
  • COE申請(企業側) 契約書・会社資料を入管へ提出
  • COE交付本人に送付
  • 就労ビザ申請(ロシアの日本公館) ビザ発給後に渡航
  • 入国在留カード交付勤務開始

 

申請の流れ(日本国内在留者を採用する場合)

留学生や家族滞在者などを採用する場合は在留資格変更申請となります。

 

  • 採用決定・契約締結
  • 在留資格変更申請(入管に提出)
  • 許可後に勤務開始

 

国内採用は渡航手続き不要のため、手続きが比較的スムーズです。

 

必要書類一覧(例示)

就労ビザの申請に必要な書類の例を挙げていきます。申請者本人側と採用する企業側では提出書類が変わってきますので注意しましょう。

 

本人側書類

本人の身分・学歴・経歴を証明する書類で、特に大学卒業証明や職務経歴は在留資格要件判断で重要です。申請内容と経歴の整合性が確認されます。

 

提出

  • パスポート
  • 在留カード(国内採用時)
  • 卒業証明書
  • 職務経歴書
  • 履歴書
  • 資格証明(該当業務)

 

企業側書類

企業の実体・継続性・採用の合理性・労働条件の適正性を示す書類で、財務資料や業務内容説明書は特に審査で重視されます。不整合があると不許可理由になります。

 

提出

  • 雇用契約書
  • 会社概要書
  • 業務内容説明書
  • 決算書・財務諸表
  • 労働条件通知書
  • 勤務場所資料
  • 派遣契約書(該当時)

 

不許可になりやすいケース

不許可例として、業務が単純労働と判断される場合、給与が低すぎる場合、学歴・経験要件不足、企業の事業実体不足、説明資料の矛盾や不備などが挙げられます。業務説明不足は頻出の不許可要因です。

 

まとめ

ロシア人を日本で雇用する際には、従事する業務内容に合った在留資格を選択し、学歴や経験、給与条件、企業の事業実体や説明資料を整えたうえで、入管へ適切に申請することが重要です。

 

外国人採用は入管法・労務管理と密接に関連するため、採用段階からの制度理解がスムーズな手続きにつながります。

 

当事務所では、在留資格選定からCOE申請、変更・更新まで一括サポートを提供しております。ロシア人採用をご検討の企業様はお気軽にご相談ください。

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