日本国籍を取得した後は、戸籍編製や在留カード返納といった国籍に関わる届出に加え、生活に密着した名義変更手続きなども発生します。ここでは、帰化許可後に必要となる公的手続きや生活インフラの変更について整理します。
帰化許可後に最優先で行う届出と日常生活の手続きを確認していきましょう。
帰化許可後に最優先で行う3大手続き
帰化が無事に許可されても、制度上必ず完了させなければならない手続きがあります。特に戸籍・在留資格・旧国籍に関する3点は優先度が高いため、確実に進めましょう。
1.帰化届提出(戸籍編製)
帰化届提出の期限と必要書類について整理します。
期限
官報掲載日から1か月以内です。帰化者本人が法務局で受領した「身分証明書」を添えて、希望する本籍地を定めたうえで市区町村役場に帰化届を提出します。この届出により、初めて日本の戸籍が作られます。
必要書類
帰化届書:日本人配偶者がいる場合は配偶者欄への署名・押印が必要となります。
印鑑(帰化者/日本人配偶者):シャチハタは不可ですが、登録印である必要はありません。
身分証明書:コピーは不可で原本提示が求められます。
追加資料(自治体による):住民票や戸籍の付票などを求められる場合があるため事前確認が必要です。
2.在留カード・特別永住者証明書の返納
在留カード・特別永住者証明書の返納について整理します。
期限
身分証明書交付日から2週間以内(罰則あり)です。
返納先
一般在留者は住所地を管轄する地方出入国管理局、特別永住者は市区町村役場が返納窓口となります。
なお、返納が遅れた場合、最大20万円以下の罰金の可能性があります。返納後の証明書は穴開け処理の上で返却されるケースもあり、記念保管を希望する場合は事前相談が有効です。
3.国籍離脱(母国手続き)
日本は重国籍を原則認めないため、母国での国籍喪失・離脱が必要です。
| 国 | 基本ルール | 主要書類 | 留意点 |
| 韓国 | 国籍喪失届を在日大使館・総領事館へ提出 | - 国籍喪失届- 日本の身分証明書- 新旧パスポート | 未届のままだと戸籍が残り相続手続きが煩雑化 |
| 中国 | 外国籍取得で自動喪失。ただし申請義務あり | - 国籍証明書- パスポート失効届 | 2016年以降はパスポート失効を本人申請に変更 |
国籍離脱証明の取得に数か月かかることも。帰化許可前から大使館サイトで必要書類を確認し、早めに翻訳や公証を準備しましょう。
帰化許可後の名義変更・ライフライン変更
帰化後の生活が円滑に進むよう、また法務上の不利益を被らないように、以下の名義変更なども忘れずに行いましょう。
運転免許証
氏名・本籍地・国籍などを更新する必要があります。住所地の免許センターまたは警察署で申請しましょう。
銀行・証券口座
氏名と国籍の変更届を金融機関に提出します。海外送金限度額の見直しが必要な場合もありますので、事前に確認しておくといいでしょう。
年金・健康保険
基礎年金番号は継続します。資格変更届を勤務先または年金事務所へ提出しましょう。
パスポート取得
帰化届受理後に戸籍謄本を取得し、最寄りのパスポートセンターで取得申請します。海外出張などの予定がある場合は早期の手続きが大切です。
【時系列】手続きの流れ
帰化許可の連絡から60日間を「集中手続き期間」と決め、やるべきことを一気に終わらせると漏れを防ぐことができるでしょう。
【許可連絡当日】
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- 法務局で身分証明書受領
【許可後1〜14日】
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- 在留カード返納
- 国籍離脱書類の作成着手
【許可後】15〜30日
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- 帰化届提出→戸籍番号決定
【許可後】31〜60日
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- 運転免許・銀行・保険など名義変更
- 日本旅券発給申請
まとめ
帰化許可申請許可後は、戸籍編製・在留カード返納・国籍離脱などのタスクをスケジュール化して一気に完了させましょう。帰化手続きは「許可通知」で終わりではありません。新しい国籍で安心して生活をスタートさせるための最終チェックとして、本記事を参考に漏れなく進めていきましょう。
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