日本に在住している中国人は年々増加しており、法務省の統計によると令和6年6月時点で約84.4万人が日本に居住しています。そのうち、永住権(永住者の在留資格)を持つ中国人は約33万人にも上ります。
ここでは、中国国籍を持つ人が日本国籍を取得する帰化申請の必要書類と手続きの流れについて説明していきます。
中国人の帰化申請に必要な書類例
以下は一般的に中国籍の方が必要となる書類の例です(地域や事情により異なることがあります)。実際に必要な書類については、法務局に事前確認したうえでもれなく揃えましょう。
主な共通書類
- 在留カード(両面のコピー)
- パスポート(全ページコピー)
- 住民票
- 身分関係説明書(配偶者・子の情報含む)
中国側の公的書類と日本語訳
中国語書類はすべて日本語翻訳が必須で、翻訳者の署名・連絡先も明記します。
- 中国戸籍謄本(戶口簿)
- 結婚証明書または離婚証明書
- 中国パスポートの履歴(有効期限のあるものすべて)
- 中国の家族関係証明(必要に応じて)
- 領事証明(国籍証明書)(※1)
- 出生証明書(※2)
(※1)領事証明とは?
領事証明とは、中国政府が発行する「中国国籍を離脱したことを証明する書類」です。領事証明は、申請者の住所地を管轄する在日中国領事館で取得可能です。
(※2)出生証明書の記載事項に注意
「出生公証書」の取得時には注意が必要です。申請者が一人っ子である場合、「独生子(どくせいし)」という文言が記載されていることが必須です。これは兄弟姉妹がいないことを証明するもので、一部の法務局ではこの記載がないと申請が受理されないことがあります。
収入・職業・納税関連書類
- 勤務先の在職証明書
- 給与明細や源泉徴収票(過去1~2年分)
- 所得税や住民税の納税証明書(市区町村役場・税務署で取得)
- 健康保険・年金加入証明
※自営業や経営者の場合は、確定申告書や決算書なども必要。
居住・生活状況に関する書類
- 自宅の賃貸契約書または登記簿謄本(持ち家の場合)
- 光熱費の請求書(居住実態の証明に使われることも)
中国籍ならではの帰化申請のハードル
中国では戸籍制度が厳格であるため、必要書類の取得に時間がかかる傾向があります。また、親族との関係証明に役所が非協力的な場合もあるようです。
中国では二重国籍が禁止されているため、日本国籍を取得する場合は中国籍の離脱も同時に求められます。
書類に記入する際は、漢字の簡体・繁体の違いなどにも注意が必要になってくるでしょう。
中国人の帰化申請手続きの流れ
中国国籍の方が日本に帰化して日本国籍を取得するには、法務局への申請を通じて「帰化許可」を得る必要があります。この手続きは、国籍法に基づいて行われ、日本に一定期間住み、安定した生活を送り、素行が良好であることなどが求められます。
なお、中国は二重国籍を認めていない国のため、帰化申請が認められると同時に、中国国籍を放棄しなければなりません。
中国籍の方の帰化許可申請手続きは、基本的に以下のような流れで進みます。
法務局に事前相談を予約
申請の第一歩は、管轄の法務局に事前相談を申し込むことです。これは必須であり、事前相談なしに書類提出はできません。
- 電話で予約(インターネット申請不可)
- 帰化希望の旨を伝え、相談日を確保
- 日本語でのやりとりが求められるため、最低限の日常会話能力が必要
初回面談で状況確認・必要書類の案内
初回の面談では、以下の内容がヒアリングされます。
- 現在の在留資格と日本滞在年数
- 仕事・収入・納税の状況
- 家族構成や居住形態
- 過去の違反歴・在留履歴
- 帰化を希望する理由
この時点で、個別に必要となる書類一覧が手渡されます。
書類の収集と翻訳
中国籍の方にとって、中国本国から発行される書類の収集が申請準備の中でもっとも時間がかかる部分になってきます。書類収集に数週間~数ヶ月かかることもあるため、早めに動き出しましょう。
書類の提出と面談予約
必要な書類を一式揃えたら法務局に提出します。このとき、面談日の調整が入り正式な審査が始まります。なお、面談には申請者本人が出席し、日本語での質疑応答に対応しなければなりません。
法務局での面接(1回~2回)
面接では以下のような内容が確認されます:
- 帰化後の生活設計
- 日本語の読み書きや会話力
- 法令順守・納税状況
- 日本社会への適応度(地域交流、文化理解など)
審査と許可(数か月〜1年以上)
書類と面談の審査が完了し、法務大臣が最終的な判断を下します。許可が下りると、官報で告示された日から日本国籍を取得したことになります。
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帰化許可後に必要な手続きとは?
帰化が許可された後も、いくつかの重要な手続きが残っています。ここでは、中国パスポートの取り扱いと日本のパスポート取得に関してご説明します。
中国パスポートの失効処理
帰化申請中は、中国のパスポートの使用が可能ですから、帰化申請中でも海外渡航することができます。しかし、帰化許可後は必ず中国パスポートの失効手続きを行いましょう。
中国パスポート失効後は、日本の市区町村に帰化届を提出し、その後日本のパスポートを取得することができます。日本のパスポートはビザなしで渡航できる国が多く、非常に利便性の高いパスポートです。
まとめ
中国人の方が日本へ帰化するためには、多くの書類を準備し、正確な手続きを踏む必要があります。特に、中国で取得する公証書に関しては、本人または親族が現地で取得する必要があり、行政書士など専門家が代行することはできません。
このため、法務局や中国大使館に問い合わせて、入念に事前準備を行うことがとても大切になってくるのです。
書類の準備や法務局とのやり取りに不安がある場合は、行政書士など帰化申請に精通した専門家へ相談することをおすすめします。ご本人対応となる部分と行政書士が代行できる部分に分けて手続き内容をご説明します。
弊社では初回無料相談を実施しておりますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。








