特定活動(医療滞在者)は、外国人が日本で高度医療・長期治療・先進医療等を受ける目的で滞在する際に利用される在留資格です。本人のほか、必要に応じて同行者(家族等)も認められる制度で、医療機関との受入計画や支払能力の証明が申請の重要ポイントとなります。

 

特定活動(医療滞在者)の概要と特徴

特定活動(医療滞在者)は、日本の医療機関で治療・療養を受ける外国人患者やその同行者が利用できる在留資格で、観光目的や短期訪問とは区別されています。

 

特徴:医療目的の滞在に限定

主目的は医療機関での治療・手術・検査・療養などであり、観光や就労を目的とした滞在はできません。

 

特徴:同行者制度がある

患者の状態により、家族等の同行者に対しても特定活動(医療滞在者同行者)が認められる場合があります。

 

特徴:医療コーディネーターの活用が想定

受入れ調整のため、民間の医療コーディネーター等を介するケースが多く、申請書類にも関与します。

 

特徴:在留期間は治療内容に応じ個別付与

在留期間は3か月・6か月・1年等が付与され、治療計画に応じて更新が可能な場合もあります。

 

対象となる外国人の範囲

特定活動(医療滞在者)は、日本で医療を受ける意思と計画がある外国人が対象で、以下に該当するケースが想定されています。

 

対象者の例

  • 高度先進医療の受診
  • 長期治療(がん治療・移植等)
  • 検査・リハビリ・術後療養
  • 老人医療・終末期ケア
  • 妊娠・出産に伴う医療措置

 

単なる温泉療養や観光目的とは区別されます。

 

申請における要件と審査ポイント

医療滞在者は治療の必要性・費用支払能力・医療機関との連携が重要な審査事項となります。

 

要件医療機関での受入れが確定していること

受診予定先の医療機関が発行する受入れ書面・治療計画等が必要で、漠然とした医療希望では認められません。

 

要件治療費等の支払能力

治療計画に応じ、本人または支払者の資金証明が求められます。保険会社の支払保証がある場合も適用されます。

 

要件滞在計画の明確性

検査・治療・入院・療養等の期間が明確であることが重要です。

 

要件同行者が必要な場合の合理性

身体状況・年齢等により同行者が必要と判断される場合のみ認められます。

 

手続きの流れ(来日前に申請)

原則として外国にある日本公館でビザ申請を行い、日本入国後に在留資格に基づき治療を受けます。

 

1:医療機関・コーディネーターへの相談

治療内容・受入れ可否・期間・費用・診療計画を確定します。

 

2:必要書類の準備

医療機関から受入れ書類を取得し、患者情報や費用支払能力を証明します。

 

3:在外日本公館でビザ申請

特定活動(医療滞在者)としてビザ申請を行い、審査結果を待ちます。

 

4:日本入国・治療開始

受給した在留資格に基づき、医療機関で治療や療養を行います。

 

必要書類一覧(ケースにより変動)

状況により追加資料が求められる場合があります。

 

医療機関関係書類

  • 医療受入れ計画書
  • 治療内容・期間が分かる資料
  • 医療費見積書
  • 医療機関情報(所在地等)

 

本人関係書類

  • パスポート
  • 申請書
  • 写真
  • 病歴・診断書(母国側医療機関発行)

 

経費支弁資料

  • 銀行残高証明書
  • 支払保証書(保険会社・企業等)
  • 経費支弁者証明書

 

同行者の場合の追加書類

  • 同行理由書
  • 続柄証明書
  • 本人の健康状態証明

 

在留期間について

医療滞在者の在留期間は個別判断となり、一般的には3か月〜1年の範囲で治療計画に応じて付与されます。治療が継続する場合は更新が認められることもあります。

 

よくある注意点と制度上の誤解

医療滞在者制度には以下の注意点があります。

 

  • 観光や就労が主目的は不可
  • 医療内容が不明確だと不許可
  • 支払能力の証明不足で不許可
  • 旅行会社経由の簡易手続ではない
  • 在留資格とビザは別概念

 

特に「医療観光」を理由に申請するケースは不許可リスクが高いとされています。

 

まとめ

外国人が日本で医療を受ける場合、特定活動(医療滞在者)を利用することで、治療期間に応じた滞在が可能になります。医療機関との調整、費用支払計画、同行者制度など制度特有の要件があるため、事前準備と制度理解が重要です。

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