近年、インドネシア人と日本人の国際結婚が増えています。インドネシア人との結婚を成立させるためには、日本とインドネシア両国における法的な手続きが必要です。また、インドネシアはイスラム教の国であることから、宗教面の要件について十分注意する必要があります。
ここでは、日本人とインドネシア人が国際結婚するため手続きの流れや必要書類について説明していきます。
日本・インドネシアそれぞれの「結婚できる年齢」
日本とインドネシアでは、それぞれ「結婚できる年齢」や「婚姻に関する宗教的背景」が異なります。
日本における婚姻可能年齢
日本では、民法が令和4年(2022年)に改正されて成人年齢が18歳に引き下げられました。これにより、男性・女性ともに結婚できる年齢は18歳となっています。
18歳に満たない未成年者は結婚することができませんので注意しましょう。
インドネシアにおける婚姻可能年齢
インドネシアでは、男性は19歳以上・女性は16歳以上で結婚することができます。
ただし、夫婦が同じ宗教に入信していることが求められますので、日本人はイスラム教に改宗する必要性が出てくるかもしれません。
インドネシア人との結婚と宗教に関する問題については、この記事の別章で整理していきます。
先に日本でインドネシア人との結婚手続きをする場合
日本人とインドネシア人が結婚するにあたり、先に日本で婚姻手続きを行う場合について整理してみましょう。順序としては、まず日本で婚姻届を提出し、次にインドネシアで報告や登録を行うことになります。
【1】インドネシア人が婚姻要件具備証明書を用意
インドネシア人が独身であり法的な婚姻要件を満たしていることを証明するために、駐日インドネシア共和国大使館または領事館で、インドネシア人配偶者の「婚姻要件具備証明書(独身証明を兼ねる)」を取得します。
【婚姻要件具備証明書の申請書類】
- 日本人側:戸籍謄本、住民票、パスポートなど
- インドネシア人側:出生証明書、独身証明書、家族登録、KTPなどの身分証明、両親承諾書、婚姻同意書、在留カードなど
【2】日本の役所に婚姻届を提出
日本の市区町村役場に必要書類を提出します。婚姻要件具備証明書などインドネシア人側の書類には和訳を添付する必要があるので、あらかじめ用意しておきましょう。
【3】インドネシア大使館への報告
日本での婚姻が成立したら、婚姻の事実が記載された戸籍謄本、婚姻届受理証明書、両者のパスポートを揃えてインドネシア大使館に報告を行います。これにより、インドネシア大使館から婚姻証明書を発行してもらうことができます。
先にインドネシアでインドネシア人との結婚手続きをする場合
先にインドネシアで結婚の手続きを行う場合について整理していきましょう。順序としては、まずインドネシアの宗教事務所または民事登録局で婚姻登録を行い、次に日本側で婚姻届けを提出します。
【1】日本人が婚姻要件具備証明書を取得
日本人が在インドネシア日本国大使館で「婚姻要件具備証明書」を取得します。
【必要書類】
- 日本人の戸籍謄本
- 日本人のパスポート
- インドネシア人婚約者の出生証明書等
【2】インドネシアで婚姻登録
次に、インドネシア人の居住地域の KUA(イスラム宗教事務所)または 民事登録局(非イスラム教の場合)で婚姻の手続きを行います。
【婚姻登録に必要な書類例】
- 婚姻要件具備証明書
- インドネシア婚約者の独身証明書等
- 両者のパスポート
- 入信証明書や洗礼証明書等
※必要書類は宗教や地域によって異なりますので事前によく確認しましょう。
婚姻登録の手続きを終えると、婚姻証明書が発行されます。
【3】日本側への報告と手続き
在インドネシア日本大使館または日本国内の最寄りの役所に婚姻届を提出し、結婚の報告と手続きを完了させます。必要書類は以下の通りです。
【必要書類】
- 婚姻届 2通
- 婚姻証明書(原本および和訳)
- インドネシア人配偶者の身分証明書類(原本および和訳)
- 婚姻要件具備証明書の写し
【宗教】インドネシア人との結婚における注意点
インドネシアでは、結婚は宗教にもとづいて行われるため、インドネシアで婚姻手続きを行う場合(結婚後インドネシアに住むなど)は、日本人の改宗が必要になる可能性があります。
日本人の改宗が必要になる可能性
インドネシアでは、以下の宗教が公式に認められています。市民はいずれかの宗教を信仰していることが求められているので、実質的に「無宗教は認められていない」のが現状です。
【インドネシアで公認されている宗教】
- イスラム教
- キリスト教(カトリック)
- キリスト教(プロテスタント)
- ヒンドゥー教
- 仏教
- 儒教
日本人がイスラム教に改宗し、イスラム教徒同士の婚姻となる場合は、「イスラム教裁判所(KUA)」で婚姻登録し宗教儀式を経て結婚が成立します。
一方、キリスト教やヒンドゥー教、仏教徒などの場合は、宗教儀式を行った後、民事登録局で婚姻登録を行う必要があります。
インドネシアで結婚の手続きを行う場合は、このような宗教的背景を理解し、双方の家族・宗教機関・役所とよく相談しながら準備を進めることが重要です。
イスラム教の一夫多妻制に注意
インドネシアでは、イスラム教の教義にもとづき、イスラム教徒の男性に限り一夫多妻が認められています。ただし、複数の妻を持つには厳しい要件と手続きをクリアする必要があり、また現代において一夫多妻は減少傾向にあるといわれています。
一方、日本では重婚が禁止されていますので、相手インドネシア人がすでに配偶者を有している場合などは、日本において婚姻届けが受理されない可能性があることも理解しておきましょう。
【配偶者ビザ】結婚後に日本で一緒に暮らす場合
結婚後、インドネシア人配偶者が日本で暮らすためには、在留資格「日本人の配偶者等」の取得が必要です。許可が下りると、日本で合法的に居住・就労できるようになります。
申請書類の例
- 在留資格認定証明書交付申請書
- 婚姻証明書または戸籍謄本
- 日本人配偶者の住民票・課税証明書・納税証明書
- 夫婦の写真・交際履歴(メールやSNS記録など)
- 理由書(出会いから結婚に至る経緯を記載)
審査のポイント
- 婚姻の「実体性」(偽装結婚でないか)
- 経済的な安定性(収入・職業など)
- 生活拠点の確保(住所や家族関係)
まとめ
インドネシア人と日本人の結婚を成立させるためには、両国の法律・宗教・翻訳など、複数の要素をクリアしたうえで手続きを完了させなければなりません。余裕をもって相手国の婚姻手続き事情を理解し、慎重に手続きを進めることがとても大切です。
弊社では初回無料相談を実施しておりますので、国際結婚の手続きに関してお困りの際は、ぜひお気軽にお問い合わせください。








